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もちつきにっき

名刺に書いてる以外のこと。

道まちがえた

待て、ちょっと待てよ。 私、もしかして「夏祭りに浴衣着て好きな人と一緒に花火見るってことさえ叶わない」コースを突き進んでない…?キキーーッ てかむしろ 危機ーーッ ストップストップ、危ないところだった。 引き返そ…え、Uターン禁止? いやいや禁止っ…

変換ミス物語

①サ行のほとんどを私が担当 はーい!サっと歌ってシなやかに踊るスてきなアイドルと言えばー??わ~みなさん、ありがとうございますっ! この前のライブで発表させていただいた通り、「サシス」担当の私がこの春から「セ」も兼任することになりました! 驚…

気づいてしまった

多様性、多様性叫んでる自分が一番多様性なかったわ。私の出身は田舎で、まぁ田舎特有のよそ者嫌いの村意識強い雰囲気もまだまだありまして。そういう雰囲気の権化的じいさんに知り合いがめちゃくちゃ泣かされたそうで先日。 同県内ながらも別の地域に就職し…

布団のなかで唇を噛む

何を書いても形にならない。 寝坊して予定すっぽかした自分とか、ずっとほしいものリストにあったのに届いたら積んでる本とか、ゴミ箱みたいな部屋にたまったほこりとか、こういう全部にイラついて携帯投げるくらいのエネルギーがあればもう少し何か書けるだ…

まいにち

6:45、目を開ける。 顔を洗って(じゃないと汚い) ご飯を食べて(じゃないとお腹が減る) 服を着て(じゃないと捕まる) 歯を磨いて(じゃないと汚い) 車に轢かれず、ねこを踏まず、道を間違えず、電柱にぶつからず 7:48、電車に乗る。 背中のリュ…

師匠

久しぶりに、母校を訪ねた。 家から歩いて数分の地元の高校。 一番近いからという理由で入ったそれは、卒業してからは一番遠い存在になった。野球部の掛け声と吹奏楽部のトロンボーンの音をかき分けた校庭の隅にある道場。そこで費やした日々はアルバムの半…

一般常識2

顰蹙買えばすぐに定着 今日自分が遠のく 矜持が傷つく それも軽佻浮薄 拿捕されてもわからないホッホー 薀蓄傾ける小鳥はクックー お局は一言居士 終業は午後五時 YEAH 一生蟄居してたいよ 世の中大体すでに知悉 井の中でもわかる顛末 虚心坦懐なんて本当か…

一般常識1

日常の一瞬は久遠。 本番に弱い娘の最後の試合を、固唾を呑んで見守った母。 年に一度の桟敷席から伸びる手、手、手。 「人格の陶冶に努めます」と生徒代表で読み上げる18歳の父。 今思えば慚愧に堪えない言葉を精一杯に伝えた3月27日。 青春の蹉跌と言われ…

ボタン、漬物、控え室

最近、予想通りのことしか起こらない。 控え室ではみんな緊張した面持ちで分厚い対策本やら自分のノートやらを見ている。 私は冷めた目つきでそれらを眺め、少しきついパンツのボタンを右手で触る。 やっぱ太ったんだな私。春の健康診断で突きつけられた穏や…

フライパン、自然、麦茶

麦茶を一口飲んで、帰ってきたと実感がわいた。 「もーやってらんないよ~7月でこんなに暑いなら11月はもっと暑くなりますな~」 母、葉子がくだらない冗談を空に投げながらキッチンに立つ。私も腕まくりをしてリビングのイスを立った。 「いいのいいのさっ…

キウイフルーツ味

小雨の夜の町をマックシェイクキウイフルーツ味を飲みながら歩く。私はバニラを買おうと思ったのに。期間限定の魔法にかけられて店を出る私の右手には薄緑色のそれが握られていた。 「少し前の私には、今こうしていることなんて想像できませんでした」 うっ…

手を伸ばす

手を伸ばせば届くことの悲しさを教えてくれたのは机に積まれた本だった。 お金がなくて隣町まで自転車で行き、古本屋で立ち読みしていた頃を思い出す。図書館から借りた本でも、家に着くまで待ちきれなくて街灯の明かりの下で目を凝らした。今はある程度お金…

好きと言うこと

今住んでいる町が好きだなぁと思う。 おはぎがおいしい和菓子屋さんも 天井からぶら下がる計りに野菜を置く八百屋さんも 細々とずっと続けている模型屋さんも 夕暮れどきに表を掃くスナックのママも 薄れてもうほとんど読めない「ラヂオ店」の看板も 自転車…

覚えておく

数年前まで美術と名のつくものが好きではなかった。どうせ私にはわからないとへそを曲げていた気持ちがあった。 「あなたはどう思いましたか、自由に書きなさい」なんて言いながら答えはある程度決まってた現代文の授業みたいな息苦しさ。でも美術の感想にお…

価値

国を代表するような大企業のロゴマークがびっしりと並ぶスクリーンを背に男は微笑んだ。観客は声こそあげないが見上げるようなまなざしを男に託した。幼いころからの英才教育が功を奏したのか私たちは静かにしているのが不必要なほど上手だ。アルバイト先の…

渇き

私は渇かすことを目的としているので、本当はランニングでも悪夢でもいい。人間は渇いて生まれてきたと信じていて、そういう意味では本来の姿に戻るための作業でしかなく待っているのはこの先。 65度の角度が少し苦しくて、まぶたをきつく結ぶ私がまとうもの…

言葉

ホメロスの「オデュッセイア」には青という言葉が一度も登場せず、古代人は青が認識できなかったのではないかという議論が一時期盛んになった。 学術的な用語は割愛するが、いわゆる言語と思考の話である。今も世界には色を表現する言葉が二種類(明るい/暗い…

ことにしました

私は私の意見を言う。 でもその背後にあるのは100%の気持ちとは限らないのだ。 100%だとしても、いつまでも100%とは限らないのだ。 「42%好き、20%どうでもいい、5%期待、その他わからない」だとしても、円グラフの内訳を正確に話すのは様々な観点から見て難…

明日のメール

「お疲れ様です」や「明日も頑張ろう」というメールを受け取って、ふと疑問に思う。 この人は私がどんな今日を過ごし、明日どんなことをするかを知らないはずである。でもそれらはもはや特に深い意味のないあいさつとして使われている。 それほどまでに日々…

赤くない金魚

いつも度が過ぎるほど愛想がいい近所のコンビニの店長、河井さん(仮名)の胸には、くたびれた制服に不釣り合いなほどポップなキャラクターのバッジがぶら下がっていた。話題の漫画が映画化して店とコラボ商品を出しているらしい。主人公の少女が生まれ変わっ…

「あー」って声出して思考を遮ろうとする

久しぶりに帰省してあんたいい加減部屋のもの処分してちょうだいよと顔見るなり怒る母にへいへいと生返事でだらだら机整理してたら慎重に奥にしまってた鍵つきの日記帳見つけてしまいわーやめてくれもう無理読めないなどと言いながら顔を覆った指の隙間から…

目的がなくてもいい場所

歩いて棒に当たってる犬を、家の中から笑ってる人が得をする世界なんてさびしくないかね。人に会うたび、どこかに行くたび、先回りしてその場その場の正解を探していくことをこの先もずっと続けていくのかな。特別でも異常でもない私だけど、後先とか知らね…

奥行き

カレーの作り方を調べていたら「ケチャップを入れると味に奥行きがでます☆」とあった。 奥行きのある、味。 私の味覚機能は大雑把な作りをしている。辛い甘い苦い酸っぱいしょっぱい、うまい。あくまでも私調べだが、この世の97%の食べ物はうまい。どんな…

1か月我慢できないもの

1か月我慢できないものを定期的に考える。 食事とかトイレとか睡眠とか、生活に最低限必要なものを除く。 ほぼ無限に考えついて、普段どれほど様々なものに依存しているかに気づく。 チョコレート、SNS、音楽、右手、走る、白米、インターネット、友達、紙、…

手と線

店員にどなるおじさん、蒸発した母、週刊誌の記者、不倫してるサラリーマン、もうあとがない政治家、コールセンターのギャル。その昔、何にも属していない小さな手はすべて、誰かと繋がるために結ばれていた。 ある日公園に行ったら地面にたくさんの線が引か…

卵は一個

小さいころから母には「卵は一日一個だけだからね!」と言われてきた。 二個以上食べるとコレステロール値が高まり、体に良くないという通説があったからである。 「すきやきには卵だけど、今朝目玉焼き食べちゃったね。でもすきやきには卵だもんねぇ…」と悩…

ひび

最近一人でも「いただきます」をちゃんと言うようになったなと気づいたり。 でも「ごちそうさま」はまだ忘れちゃうなって思ったり。 天井の模様見ながら、そろそろ出なきゃなぁってうだうだしたり。 お、あれ魚に見えるぞなんて思ったり。 共感ばっかりの共…

汗ばむ右手に握るはTOKYO

小学生の頃の私にとって最上のおしゃれとは「キャラメルマキアート」のことだった。いつどこで誰から、その存在を教えてもらったのかは覚えていない。当時、スターバックスなどもないド田舎に住んでいた私にとって、日常生活に登場するものでなかったことは…